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みんなで災害支援ネットワーク オンラインシンポジウム「そしてつなげよう、明日へ」を開催しました

表紙_syashinn .jpg3月10日(水)みんなで災害支援ネットワークでオンラインシンポジウムを開催しました。
今年は東日本大震災から10年目を迎えます。当時の被災地のことを知ることは必要です。しかしこれからを生きる私たちとってさらに大切なことは、災害に備えてどんな心構えでいるべきか、そしてこのまちや人がどうあるべきかを改めて考えることではないでしょうか。

基本的にオンラインで、オンラインで参加できない方には会場での参加という形で合計32人が参加しました。センターのFacebookを見て市外から参加された方もいらっしゃいました。
また事前には、初めてあるいは久しぶりにオンライン会議アプリを利用する方への学習会も実施しました。

話し手は鷹の台に住む関口笑子さん。
宮城県名取市閖上(ゆりあげ)で被災し、自宅流失。避難所での生活の後、千葉県内の実家へ。現在は鷹の台で四街道こどもまちづくりプロジェクトなどの地域活動を行っています。
一緒に地域で活動する旭中学校地区主任児童委員の井澤久美子さん、みんなで地域づくりセンターの千田さんが関口さんへのインタビュアーを務めました。

=プログラム=
(第一部)「あの日のこと。あれからのこと」
関口さんによって語られた当日とその後の様子
・震災当日から四街道に家を持つまで1年半。とても大切な決断を短期間に慌ただしく迫られたこと
・避難者を運営していたのは被災者自身。その中の様子、行きかった言葉やそれぞれの思い
・自身のお子さん(1歳半)を連れての避難所での生活で救われたこと、周囲の人にかけられた言葉など 
   
その後インタビュアーの質問を通じてさらに丁寧な説明がなされました。


(第2部)「まちには人がすんでいます」
自らの体験を基にしたこれからのまちと人とのかかわり方についての関口さんの考えや提案
・避難所での生活の中で感じた不自由や不満、課題を地域の課題に置き換えると、それを解決すべくいろいろな「団体」が活動している。団体がそれぞれができることをシェアすれば、災害が起きてもたくさんの支援が期待できるのでは。
・被災時は、支援する側・される側にきっちり分かれるものではない。時と場合により支援する人が支援されてもその逆でもいい。
・毎日の生活(日常)のなかに楽しい思いと共に災害(非日常)の備えをしておこう
・誰かのためにできることがあれば、それは自分自身が前を向くための大きな力にもなる。

さらにインタビュアーとのやり取りの中で加えられたこと
・団体同士がつながることで、人やまちを知るハードルが下がる
・自分を知ってもらう、他人を知ろうとする努力がどんなときにも必要

 自らの経験に基づき、同時に周囲へ思いを馳せながら発せられる関口さんの優しくて力強い言葉が、参加者の心にしっかりと届いたようです。
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(ブレイクアウトルーム) 「私(の団体)ができること」
参加者は4つのグループに分かれ、「災害が起きた時、私(の団体)ができること」をテーマに自己紹介をし、話の感想を述べあいました。
コロナ禍で自分たちの活動も制限される中で、他の団体と交流できる貴重な時間になったのではないでしょうか。

以下のような内容などがグループ内で話されました。
・市内すべての避難所運営準備は万全ではないので、自分の地区から積極的に必要なことを発信していきたい
・避難所での炊き出しは任せて!
・障害のある人の避難は決められていてもそこまで行く手段がない。どこかとつながりたい
・子どもたちの学びの場を提供していたが、世代間の交わりも必要であることに気付いた
・自治会組織でやれることを具体的に洗い出す
・こどもと大人をつなげる
・ペット避難のこと、お役に立ちます
・話しかけやすい人になる
・話を聞くこと、健康を保つための相談、子どもとの過ごし方の相談に対応できます

済井澤チーム.png会場チーム.jpg勝又版 (2).png
みんなで災害支援ネットワークの一番の活動目的は、「人と人、地域、団体が互いに関心をもち、いざというときに支え合える関係をつくる」ことです。
今回の関口さんのお話や示された提案は、災害が起きた時のみでなく、私たちの地域とのかかわり方、さらにこれからの生き方への大きなヒントでになったのではないでしょうか。
クロージングでは、改めてネットワークの目的やつながるための手段として「みんなで災害支援ネットワーク」のFacebookと会員間で情報のやり取りができるメーリングリストを紹介しました。


以下、参加者アンケートからの感想を抜粋します。
関口さんやインタビュアー、参加者のFacebookにもしばらくの間このシンポジウムに対する感想などがたくさんつづられていました。
・「被災者が避難所を運営する」初めて知りました。
・「まちには人がすんでいます」この言葉は、日頃から心の中にあったことを端的に言い表してくださった言葉です。地域に住む私たちが、何かあったときに支えあい、生き抜くためには、人と人のつながりが大切です。そしてそれは一朝一夕にはできないことです。 何かあってからではなく、普段から地域に住む人とつながって、知らない誰かを減らしていく・・・それがみんなで災害支援ネットワークの意義だと感じています。 
・いつもの毎日の中に楽しい非常時の備えを取り入れていく大切さ、マイナス思考ではなく機嫌よく過ごせるように楽しい訓練を想い出にしていこうなどと学ぶことがたくさんありました。所属する組織の中でも、昨年精神的なストレスを災害時に自分自身でメンテナンスをしていく術を常日頃から意識しようという企画を実施したところです。


みんなで災害支援ネットワークは、動き始めたばかりの関係づくりですが、自分たちのことを発信し、周りのことを知ることは今日からでもできることです。
たくさんの団体や皆さんに参加していただきながら、災害支援ははもちろん、温かな四街道のまちづくりを一緒に進めていきましょう。
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 3.10主役の3人.jpg  
   

  

 





 

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