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インターンシップ日記「四街道・科学未来からくり倶楽部」

 今回はからくり倶楽部さんが8月19日に開催した「おやこdeプログラミング」体験教室の様子をご紹介します。

この教室は、コラボ四街道(みんなで地域づくり事業提案制度)で採択された事業のひとつ。

親子でプログラミングを体験する場をつくることで、子どもたちのプログラミング的思考を育み、さらには学校と家庭教育の連携を図っています。

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この日は旭公民館で開催。「申し込みは今のところ3組ぐらい」と事前に伺っていましたが、いざ教室へ入ると端から端まで子どもたちが席に着き(ざっと見て子どもは8名程度)、機材のセッティングに励んでおり、からくり倶楽部さんが用意していた予備の機材が足りなくなるほどの盛況ぶりでした。

さて、ここまでで何度か登場した「プログラミング的思考」とは、「コンピュータやプログラミングの概念に基づいた問題解決型の思考」と一般的に解されています。「自分がこうしたい!と感じたことを実現するにはどのように動かせばよいのか?失敗したらどう改善すればより近づいていくのか」を論理的に考えていく力を育むことで、現実社会の問題解決にも応用できる思考能力を身に着ける...という目的があり、文部科学省の2020年の教育改革の一環として盛り込まれています。思考方法を学ぶことが目的であるため、はじめは紙とペンを用いたワーク形式で学ぶこともあります。

今回のからくり倶楽部の体験教室は夏休みの連続講座。取材したときは持参のノートパソコンか、からくり倶楽部さんが用意したタブレットを用いて、感覚的にプログラミング的思考を学べるソフトを使いながら「動く紙芝居をつくろう」というワークを行っていました。

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大人でも難しく感じがちなプログラミングですが、参加している子どもたちは「ここを動かすとどうなるのか」と次に起こる画面の変化が楽しみで仕方ない!...といった表情で講師の指示に耳を傾け、自分のパソコンと真剣に向き合っていました。

基本的には「右に動かす」「前に〇歩進んで止まる」といった指示パネルをパズルのように組み合わせることで作成していくため、難しいコードなどは使いません。しかし、ソフトが元々海外のもののため、ソフト内の一部が英語になっていたり、タテヨコを「X軸・Y軸」と呼んだりと子どもたちにはまだ耳慣れない言葉もいくつかあるよう。そんなときには野口さん含むからくり倶楽部の方や、一緒に参加している保護者の方が子どもたちのサポートに入り、一緒に進めていきます。

「からくり」という一見アナログな団体名なのに、「プログラミング」というイマドキのデジタル技術を子どもたちに伝えている野口さん。このネーミングには「ものづくり」という手作りの世界をイメージできるような想いを込めたと語っていました。

活動のきっかけは東日本大震災だったといいます。子どもと地域とのつながりが薄れていること・学校と地域の連携が取れているようなまちになれば...と感じたことが活動のはじまりで、最初は月一でのクラブ活動だったといいます。理科の実験教室等を通して活動をしており、プログラミングの事業を始めたのは昨年から。「分析力や国語力(文法)などが身につくことがプログラミングの面白いこと」だと語ります。

団体内のメンバー層も多様な人たちが集まっています。中には子どもがからくり倶楽部の教室に参加し、それに付き添ったことで団体の活動に関心をもった主婦の方や、教室に参加したあとにそのまま団体へ関わり続けている学生さんなどもいるそうで、「世代を通した交流が団体でできていることが良かったこと」と穏やかな笑顔で野口さんは語ります。やわらかな語り口で団体のことを話してくれる野口さんですが、言葉には活動に対する熱い想いが籠っています。野口さんの人柄と、活動に対する熱い理念。このふたつが表に出ているからこそ多様な人たちが集う団体となっているのだろうと感じました。

これからは実際にモノを動かすプログラミングの場をつくってみたいと話していましたが、詳しい指導者がまだ団体にいないことや、サポートを担ってくれる学生などの若者層が少ないことが今の課題だそうです。また、四街道市内に分散して教室の場を持ちたいが、場所がないためそれも難しいと話していました。

「縛りがなく、和気あいあいとした団体・活動」をモットーに活動しているからくり倶楽部さん。「子どもの体験教室」というと、真面目に進んでいく学習塾のようなものや、真逆に楽しく体験することを重視し、こっそり気づきを生むワイワイとした教室の2パターンんをイメージしがちですが、今回のプログラミング教室はその中間でバランスをうまく保っているな、と感じました。子楽しみつつも真剣に学んでゆきたい!という子どもの想いに介入しすぎず、上手い距離感で寄り添い、ともに場を作る気持ちでいることが子どもたちをのびのびと成長させるコツではないかと感じました。

この他にもさまざまな場面で活動しているからくり倶楽部さん。少し興味を持った方はぜひ夏の教室以外にもチェックしてみてくださいね。

インターン生 大石果菜

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